料理がうまい人は段取りがうまい人
他の家事と異なり「料理がうまい人」というのはそれだけで高いポイントを得ている感じがあります。
「胃袋をつかむ」という言葉があるように、他の家事仕事よりも料理を作ることを得意としているかどうかで異性からの評価も変わってくるものです。
よく誤解をされていますが、家事仕事における「料理がうまい」というのは、何もプロ級の料理を作れる人というわけではありません。
有名飲食店で提供される料理と一般の家庭で提供される料理は材料も環境も全く違っていますので、プロの料理人になるということと、家事での料理を得意とすることでは少し種類が違います。
家事としての料理がうまい人というのは、そこにある食材を使ってすぐに料理にできる人のことです。
飲食店での料理は先に作るものが決まっていてそのために食材や調理器具を用意しますが、家庭における料理は特定のものを作るのではなく、毎日食べられるものをバランス良くメニューにしていくということが大切になります。
そうした応用力や段取りをつくる力こそが、家事スキルとして料理をしていくために必要になる要素です。
そのためには食材の特徴をよく知っておき、あるものからどういった料理ができるか、直感的にわかるレベルまで料理に詳しくなる必要があります。
「ないから作れない」ではなくできるものを作る
料理が得意でない人にありがちなのが、この「プロ級の料理を作らないといけない」的な思い込みです。
つまり料理をするときにレシピなどを見て「あれが足りないから料理ができない」とすぐに考えてしまうようなことです。
高級食材を使った料理ならたしかに特殊な食材や調理具がないと不可能なこともありますが、毎日の家事でいちいちアレがない、コレがないからと完璧を求めていては何も作ることはできません。
料理がうまい人というのは、そこにある材料や器具で何ができるかをすぐに理解して、実行できる人ということになります。
こうした能力は料理だけでなく仕事や家庭生活全般にも影響してくるので、それが「料理ができる人」というものの価値を高めているのではないでしょうか。
また、料理をする時には段取りのつけかたも大切になります。
飲食店の厨房で一品だけを担当するようにはいきませんから、家庭では複数の仕事を同時に行なっていかないといけません。
そうしたときに何をしながら次にどんな作業に入れるか、という段取りが自然に頭の中で作れるかどうかこそ、料理の得意・不得意を分けることになってきます。
料理というのは単においしいものを作るというだけではなく、食べる人のことを考えた食材選びや提供の仕方までもが含まれて一つのスキルなのです。